PLCの種類と基礎知識|言語の特徴と選び方がわかるガイド!

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PLCの種類と基礎知識|言語の特徴と選び方がわかるガイド!

コラム

2026/02/17 PLCの種類と基礎知識|言語の特徴と選び方がわかるガイド!

著者:NONメンテナンス株式会社

工場や各種生産設備の自動化を進める際、「PLCの言語はどれを選べばいいのか?」と悩んだ経験はありませんか?実際、製造現場で使われるPLCプログラミング言語は、定められた種類に分類されており、それぞれ異なる特徴や適用分野を持っています。


たとえば、現場で最も多く使われているラダー言語(LD)は、非常に高いシェアを占めており、電気技術者が直感的に扱いやすい点が評価されています。一方、最近ではST(ストラクチャード・テキスト)言語の需要も増加傾向にあります。複雑な数値演算やデータ処理が求められる場面ではST言語の利用が広まり、各PLCメーカーもその対応を強化するなど、サポート体制が拡充されています。


本記事では、PLCの主要言語(LD・IL・ST・FBD・SFC)を紹介し、それぞれの特徴をわかりやすく解説します。


「PLC言語選定で失敗したくない」「現場に最適な制御方式を選びたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。実践で役立つ知識をお届けします。


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PLC言語の種類がわかるガイド

PLCプログラミング言語とはなにか基礎から解説

PLCプログラミング言語は、工場や生産設備の自動化を支える制御装置であるPLC(プログラマブルロジックコントローラー)に命令を与えるための言語体系です。IEC61131-3は国際標準規格として広く利用されており、各種メーカーがこの規格に準拠したPLCを展開しています。この規格では、5つの主要なプログラミング言語が定義されており、複雑な自動制御からシンプルなシーケンス制御まで幅広く対応できます。各言語の選択は、現場の技術者のスキルや設備の規模、目的とする制御内容によって最適なものを選ぶことが重要です。


規格の成立背景と普及状況

かつては各メーカーごとに独自言語が存在しており、技術者の移動やシステム拡張時に大きな障壁となっていました。現在では、各社が規格に対応したPLCを提供しており、多くの製造現場で導入が進んでいます。特にラダー言語は、現場での標準的な教育内容としても扱われているため、広く普及しています。


ラダー言語(LD)の特徴と使用シーン

ラダー言語の基本構造と特徴

ラダー言語は、電気回路図(ラダー図)のような形でプログラムが記述されるため、回路設計に慣れたエンジニアにとって非常に使いやすい言語です。入力信号(例えばセンサーの状態)に対して、出力信号(例えばモーターのON/OFF)を制御するロジックを、接点やコイルを配置して表現します。


特徴 詳細
直感的な構造 回路図のような形状で、シーケンスや状態遷移を視覚的に表現。
デジタル制御に強い ON/OFF制御やタイマー、カウンタの操作が得意。
シンプルな命令 簡潔な命令構造で、複雑なロジックを簡単に実装。
保守性が高い シンプルな構造で、トラブルシューティングが容易。



ラダー言語の強みと弱み

ラダー言語は、簡潔で直感的に操作できるため、デジタル制御や基本的なシーケンス制御には非常に向いていますが、複雑な計算やデータ処理が必要な場合には限界があります。以下の表で、その強みと弱みを整理します。


メリット


強み 詳細
直感的に理解しやすい 視覚的に表現されるため、エレクトリカルエンジニアにとって理解しやすい。
シンプルな制御 基本的なシーケンス制御を簡単に実装でき、保守性も高い。
優れた保守性 ロジックが簡潔であるため、トラブルシューティングやメンテナンスが容易。


デメリット


弱み 詳細
複雑な計算が苦手 数値演算やデータ処理が求められるシーンでは、他の言語(STやFBDなど)との併用が必要。
大規模システムには不向き 複雑な制御フローや多段階のロジックが必要な場合、ラダー言語だけでは表現が難しい。


ラダー言語を活用するためのポイント

ラダー言語を最大限に活用するためには、次のポイントを意識すると良いでしょう。


  • シンプルな制御を優先:ラダー言語はシンプルなシーケンス制御に最適です。複雑なロジックが必要な場合は、他の言語との併用を検討しましょう。
  • 保守性を重視:ラダー言語は保守性に優れたプログラムを作成するため、長期的な運用を考えると有利です。
  • 技術者の教育:ラダー言語は教育コストが低いため、PLC技術者の育成には最適です。


ST言語(ストラクチャード・テキスト)の活用法

ST言語(ST:Structured Text)の特徴と開発背景

ST言語は、PLCプログラミングにおいて複雑な処理や高度な制御を実現するために生まれた高水準言語です。国際標準IEC 61131-3に準拠し、PASCALやC言語の構造をベースにしているため、コードの可読性・保守性にも優れています。主に制御機器や自動化機器を扱う現場で導入され、複雑な演算やデータ処理を効率的に実装できます。


PASCAL/C言語ベースの構造化テキスト形式

ST言語はPASCALやC言語に似た構造化記述を採用し、if文やfor文、while文などの制御構造を自然に書けるのが特徴です。これにより、従来のラダー言語では煩雑になりやすい複雑なロジックや条件分岐も、すっきりとしたソースコードで表現できます。制御システムの開発現場では、ST言語を活用することでプログラムの品質と保守性を大きく向上させることが可能です。


マイコン開発者・C/C++エンジニア向けの言語設計

ST言語はPASCALやC/C++に親しみのあるエンジニア向けに設計されています。変数宣言や配列、構造体の取り扱いがしやすく、マイコン開発からの移行や統合もスムーズです。これにより、異業種からの参入や既存システムとの連携も容易になり、多くの制御ベンダーでもST言語対応が強化されています。


ST言語が活躍する制御シーン

ST言語は、単純な機器制御だけでなく、複雑なアルゴリズムや多段階のデータ処理が求められるシーンで威力を発揮します。特に計算処理や複雑な条件分岐、データベースとの連携など、ラダーだけでは実装が難しい部分でもST言語なら柔軟に対応できます。


複雑な計算処理・条件分岐・ネスティング処理での実装

ST言語は多段階のif-elseやループ処理、ネストされた演算ロジックを簡潔に記述できます。これにより、温度制御や位置決め制御、品質管理の自動判定など複雑な制御が必要な現場でも、柔軟かつ堅牢なプログラム設計が可能です。例えば、多数の入力データから条件に応じた出力や異常検知を行うロジックも、ST言語なら明快に構築できます。


FBD言語(ファンクション・ブロック・ダイアグラム)の利点

FBD言語(FBD:Function Block Diagram)の概要と利点

FBD言語はPLC(プログラマブルロジックコントローラ)で用いられる視覚的なプログラミング言語の一つで、機能ブロックを図として接続することで制御ロジックを構築します。視覚的な設計が可能なため、直感的かつ論理的にシステム全体を把握しやすいのが特長です。FBDはプロセス制御や複雑なデータ処理時に有効で、制御フローや信号の流れを明確に表現できます。


FBDの主な利点をまとめると、以下の通りです。


利点 詳細説明
視覚的で分かりやすい 複雑な制御もブロック図で可視化
メンテナンス性が高い 保守時に全体像が把握しやすい
再利用性が高い 機能ブロック単位で流用できる


ブロック図による視覚的フロー構築・データフローの明確性

FBD言語の最大の特徴は、ブロック同士を線でつなぐだけでフロー構築ができる点にあります。この特性によって、入力から出力までのデータフローが視覚的に明確となり、エンジニアはもちろん運用担当者にも動作イメージが直感的に伝わりやすくなります。プロジェクト全体の構造を俯瞰できるため、複雑なプロセス制御や信号伝達の確認がしやすく、設計ミスの発見や品質向上にも役立ちます。


プロセス制御・条件分岐多型制御での活躍

FBDは主にプロセス制御や条件分岐の多い制御システムに適しています。たとえば、温度管理や流量制御といった、複数のセンサーやアクチュエータを連携させるような場面で優れた力を発揮します。複雑なロジックも、ブロック単位で分割しながら設計できるため、将来的な変更や仕様追加にも柔軟に対応できるのが大きな特長です。


FBDとラダー言語の併用メリット

FBDとラダー言語を併用することで、それぞれの言語が持つ強みを最大限に活かしたプログラミングが実現可能です。FBDは演算やアナログ処理に適しており、ラダー言語はビット信号やリレーシーケンス処理に長けています。用途に応じて使い分けることで、開発効率の向上や保守性の強化につながります。


言語 得意分野 具体例
ラダー 接点・ビット処理 モーターON/OFF制御
FBD 計算・アナログ信号処理 温度PID制御


SFC言語(シーケンシャル・ファンクション・チャート)の特徴を解説

SFC言語(SFC:Sequential Function Chart)の特徴

SFC言語は、産業現場などの自動制御システムで複雑なプロセスを可視的かつ論理的に設計できる制御言語です。フローチャート形式の記述によって工程の流れや状態管理が直感的に把握でき、工程ごとの進捗や切り替えを明確に表現できます。プログラムの見通しやすさや誤動作の防止、管理のしやすさが大きなメリットとなります。


工程間遷移・段階的プロセス制御への適性

SFCは多工程や段階的な制御に適しており、たとえば自動組立作業などの「部品供給」「組立」「検査」「排出」といった各段階をステップとして明確化できます。工程ごとの遷移条件を明示することで、稼働状況や異常時の復旧もスムーズに行えます。この仕組みによって、複雑な工程管理や品質向上が実現します。


ステップ・遷移条件・活性化による工程管理

SFCでは、各工程を「ステップ」として分離し、遷移条件(トランジション)を設定します。ステップが活性化されることで対応する動作が実行され、条件が成立すれば次のステップへ自動で移行します。以下のように工程管理が整理されます。


構成要素 概要
ステップ 工程や状態の定義
遷移条件 ステップ間の切替基準
活性化 実行中工程の明示


SFC言語の実装構造と他言語との組み合わせ

SFCはグラフィカルな工程設計に優れていますが、演算やデータ処理の詳細な記述については他のPLC言語と併用することが不可欠です。SFCをメインに、細かな制御や論理処理はラダー(LD)や構造化テキスト(ST)と組み合わせて実装されます。


SFC単体では演算機能を持たない・LD/STとのセット使用

SFC自体には演算機能がないため、「加算」や「比較」「複雑な条件分岐」などはLDやSTで設計します。各ステップごとにPOU(Program Organization Unit)を割り当て、SFCで工程管理しながら、LDやSTが個別の処理を担当するという構造です。この運用により、複雑な制御も高い保守性で実現できます。


並行プログラミング・複数POU同時実行の仕組み

SFCは複数のステップを同時に活性化可能であり、並行する工程やサブプロセスの同時進行を実現します。たとえば「搬送」と「加熱」など異なる制御が同一タイムライン上で進行できるため、複数POUが同時に動作することで、大規模なシステムに求められる柔軟な制御が行えます。


IL言語(インストラクション・リスト)の特徴

IL言語(IL:Instruction List)の位置付け

IL言語はPLC制御における伝統的なプログラミング方法の一つであり、制御機器の動作を細かく制御したい場合に適しています。ニモニック形式で記述するため、他の高水準言語と比べてハードウェアに近い制御が可能です。命令は短く、シンプルなコード構造が特徴となっています。


たとえば、ラダー言語では複雑になりがちな回路処理も、ILを用いればコンパクトに記述できるため、プログラム全体の見通しが良くなります。下記のようなテーブルで、IL言語のポイントを整理できます。


特徴 概要
ニモニック形式 アセンブリ言語に近い記述方法
プログラムサイズ 非常に小さく、メモリ消費が少ない
実行速度 高速な処理が可能
開発の難易度 プログラマーに高い専門知識が求められる
現在の位置付け 新規開発では減少傾向、既存設備の保守で活用されることが多い


アセンブリ言語に相当するニモニック形式

IL言語はアセンブリ言語に近いニモニック形式でプログラムを記述します。各命令は短縮された英字(例:LD、AND、OUTなど)で構成され、PLC内部の動作を直接制御できる点が大きな特長です。


この形式はPLCの動作原理を深く理解しているエンジニアにとっては、きめ細かい制御や最適化を図る際に有利です。また、命令内容が明確なため、プログラムのトラブルシュートにも有効に活用できます。


メモリ制約環境での活躍・コンパクト化と高速化

IL言語はメモリリソースが限られる環境で特に強みを発揮します。プログラムがコンパクトになることで、旧型の制御装置や小規模な機械でも十分なパフォーマンスを維持できます。


また、命令が直接的であるため、PLCの処理速度を最大限に引き出すことが可能です。この性質により、リアルタイム性が求められるシステムや高速応答が必要な制御装置にも適しています。


IL言語の非推奨化と実務への影響

IL言語は長らくPLCプログラミングの標準的な選択肢でしたが、業界標準の変化により新規開発での使用は減少傾向にあります。特に国際規格IEC61131-3の改定に伴い、他の高水準言語への移行が進んでいます。


ポイント 内容
規格の変更 IEC61131-3第3版でIL言語は非推奨
実務への影響 新規プロジェクトではラダーやSTなど他言語の採用が増加
既存システムの保守 既存設備ではILが残り、保守・改修時に知識が必要
学習コスト ILの専門知識を持つ技術者が減少傾向


非推奨化の背景

国際規格でIL言語は非推奨となりました。これは、プログラムの可読性や保守性を重視し、より高水準な言語の普及を図るためです。


ラダーやST(構造化テキスト)などの言語は、複雑なシステム開発や今後の拡張性に優れており、設備更新やシステム連携もよりスムーズに行えるようになりました。


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